現地レポート【館山市布良・富崎地区】9月15日
2019年9月16日
南房総リパブリック・サポートセンター @INBOUND LEAGUE
2019年9月17日

9月15日 南房総へ 。

日曜日、サポートセンターに届いた物資を運ぶことと、吹き飛ばされた瓦屋根の修繕やガラ撤去などのお手伝いを目的に、現地に向かいました。

朝の高速道路、前日夜の情報で得た『災害ボランティア車両の高速道路の無料措置』の書類をダウンロードして記入して持ち込む。
都内首都高速、アクララインの金田ICで、免許、車両番号の確認。出口の鋸南富山でも無事におりることができました。
しかし問題は復路。結論から言うと、ボランティアセンターでの『活動終了印鑑』がないとこの制度は使えません。
ボランティアセンターでは、登録をしないと印鑑もらえません。私たちも朝一番で、三芳のセンターに立ち寄って事情を話したところ、保険の関係などで登録が必要とのこと。
刻一刻と変化する現地の状況により、臨機応変に対応するという考え(終了時刻など関係なく)で自主的に動きたいボランティアの方は残念ながら措置はありません。(通過できた往路についてあとから請求がくるかどうかは不明)

ボランティアセンターは、個人でボランティアを希望する方の窓口として、三芳保健福祉センターに設置されています。

その後、岩井の福原建築さんへ。その道中、道の駅ふらり近辺では、壁も吹き飛ばされている建物、犬掛では、上からつぶされたような木々の倒れ方をした山、ブルーシートと土嚢で応急措置の屋根を多数見る。

福原建築さんは、地域の拠点となっていて、たくさんのスタッフとやってくる地元の人でいっぱいでした。

その後、以前NPO主催のエコリノベワークショップの参加者さん宅@鋸南へ。
奥まったところで、情報や物資もなかなか届かないとのことで、向かいました。
吹き飛ばされた瓦屋根やどこからか飛んできたトタン屋根のようすを一通り見たあと、これらの応急措置を行う。。
ブルーシートをかけ、ハトメ穴にロープを結び、土嚢に結び固定し、妻側は、破風に垂木でビスどめ固定する作業、女性陣は、落ちた瓦の撤去と、トタン屋根解体作業。
釘をはずした垂木は屋根に再利用する。土嚢は畑で作る。
午前が過ぎ、私たちは物資をお渡しして次の場所へ移動です。
お仲間の手作りお昼ごはんは、レトルトやコンビニおにぎりなどが続くなかでの救いだと思いました。
手伝いの身ながら、私たちもひとつずつおにぎりをいただきました、とびっきりおいしかったです。

このあと、館山方面へ移動。
途中、神戸(かんべ)地域で物資を配給している場所を通りかかり、足りない物資などをたずねてみる。
受け入れは館山市が窓口とのこと。

そして、我々NPOでトライアルシェアハウスを行っている布良(めら)地区へ向かう。
ここまで道沿いのビニルハウス、どれも同じようにねじれたように崩壊していました。
布良の集落、NPOでも何度も利用させていただいた馴染みの深い富崎館は部屋ごと吹き飛ばされていました。
今まで通ってきたどこよりもブルーシートが多く、あちこちで屋根の作業が進行中。
富崎公民館も人でいっぱいでした。物資をおろしたあと、NPOが管理運営するシェアハウス、布良ハウスへ。
先発隊が屋根のブルーシートかけを行なっていましたが、近隣でも同様の作業が行われていました。 常駐スタッフの報告をきいていたものの、実際に見ると、思っていたよりもひどい状況。
家の中の浸水も想像以上。押入れの中の布団はすでにかびが生えていました。 保険適用のために写真だけ撮り、すべてまとめて廃棄場に運ぶ。

布良はまだ停電中です。
作業途中、なんども、地域の方の『差し入れありますよー』『氷きましたよー』という声を耳にする。
物資を持って『いらっしゃいますかー?』とまわっている姿も目にしました。

屋根の面積が広いため、土嚢もかなりの数が必要、海岸へつくりにゆく。
いつもの美しい海がありました。

現場に戻り、土嚢をあげるために脚立にあがると、状況がよくわかりました。
固定されていない瓦が、あちこち落ちてしまっていて、穴空き状態。
屋根にあがらない女性陣は、脚立のてっぺんで土嚢をあげる人、下で土嚢を運ぶ人、脚立の途中で中継する人、
ハシゴを押さえる人、流れ作業で行う。 あっというまに暗くなり、あたりは真っ暗。落ちた瓦礫を運び、屋根の作業もひとまず完了。

このあと、最後の物資を、館山に届けて、この日の物資はすべて届け終わりました。

1週間経過した昨日、自分たちの通過したルートでは、信号機は、あさっての方向にむいているものがあったものの、ほぼ復旧していた印象、コンビニやホームセンターなどは一部閉店のところもあるが、かなり復旧しているようす。

ただ、布良地区のように、停電の箇所はまだ多数あり。かなりの数の電気事業の作業車をみました。

昨日1日の作業で体バキバキになりましたが、これがすでに1週間続いていると思うと、みなさんの疲れも限界にちかいと思う。

これから2週間電気の復旧にかかると言われているところもあり、少しでも心が休まったらと祈る思いです。

現在、人の手、特に高所作業の手が圧倒的に足りていません。昨日見ていて、とても危険な作業ということがよくわかりました、プロの職人の方にぜひご協力をお願いしたいです。

日々刻々と状況も変わり、支援する内容も変化していくであろうことを身をもって感じました。
南房総地域に1日も早く日常が戻ってくることを考えています。

南房総リパブリック 木戸扶紀子