「都市と田舎、こどもの教育環境はどう違う?」
今回は『日本列島回復論』の著者・井上岳一さんをお招きして、都市と田舎の教育環境についてとことん考えます。
移住や二拠点に踏み切ることのできない理由を聞くと「田舎にはこどもの教育環境がないから」と答える人が少なくありません。
その一方で、移住や二拠点を始めたきっかけを聞くと「田舎にはこどもの教育環境があるから」と答える人もいます。
同じ環境に対して、子育てに有利と見る目と不利と見る目がある。でもどちらも「こどもには将来幸せになってほしい」と願っているわけです。
登壇者・井上岳一さんの著書『日本列島回復論』のサブタイトルには『この国で生き続けるために』とあります。「未来に不安を抱きつつある私たちを救ってくれる」場所である水と緑の郷土で生きることの意義深さが、この本によって多くの人々に届けられています。
そんな本を書かれた井上さんは、「田舎では子育てできない」という、決して少なくない親たちの本音に対してどんな言葉を紡がれるのか。そもそも「こどもを育てる環境」について、どんな眼差しで日本全体を見ておられるのか。
第一線の研究者としての俯瞰した視点もさることながら、神奈川県二宮町に移住して子育てに奮闘する父親という当事者としてのリアルな視点でのお話も、じっくり伺ってみたいと思います。
聞き手は3人。長く地方大学で教鞭をとり現在子育て真っただ中のイクメン西澤高男、大学院修了後に南房総で働きながら子育てを謳歌する本間真理、都市と田舎の子育て事情の違いを両睨みしながら悶絶する二地域居住者の馬場未織です。
皆様のご参加を、お待ちしています。
〇8月26日(木)19時~21時
〇登壇者:井上岳一(日本総合研究所/Good Design Marunouchi「山水郷チャンネル」ディレクター)
〇ファシリテーター:馬場 未織(南房総リパブリック代表理事)・西澤高男(南房総リパブリック理事)・本間真理(南房総リパブリックメンバー)
〇参加費:1000円
神奈川県藤沢市出身。湘南で育つが、中学の頃から森の世界に憧れ、大学では林学を専攻。卒業後は林野庁で森林・林業・山村政策に従事するが31歳で退職。民間の世界を学ぼうとCassina IXCを経て、日本総合研究所へ。30代は惑い続けたが、40歳になった年、もう一度、森林・林業・山村の世界と向き合おうと思った矢先に東日本大震災が発生。以来、東北に通い続けながら国内外の山村を訪ね歩き、森林・林業・山村の未来を考えるようになる。2013年には神奈川県二宮町に移住。消防団に入るなど地元と深く関わって生きるように。それらの活動を通じて考え続けてきたことを『日本列島回復論 この国で生き続けるために』(新潮選書)として2019年に上梓。子どもは中三の娘と小四の息子。息子は幼少時から学校的世界にことごとく反発してきたが、最近は行かない日のほうが多い。
内閣府規制改革会議専門委員。東京藝術大学非常勤講師。南相馬市復興アドバイザー。
NPO法人南房総リパブリック代表理事。株式会社ウィードシード代表。関東学院大学非常勤講師。幼稚園から大学院まで一貫校で、受験経験のないコンプレックスあり。南房総で二地域居住を始めた理由は「子育てに最適な環境があるから」。移住した方がよりよかったのではという気持ちあり。都内ではまわりがみんな塾に通う中、「YouTubeと読書で受験は充分」と宅勉受験をした大学生の長男にならって中高生の娘2人も自宅で奮闘中。
NPO法人南房総リパブリック監事。建築設計事務所ビルディングランドスケープ共同主宰。2021年3月まで14年に渡り東北の大学で教鞭を執り、自宅と事務所のある東京から山形に毎週通う2地域居住を体験。その中で、東北各地や北海道、瀬戸内などで観光拠点の整備や古民家の改修など、地域と連携したプロジェクトを実施してきた。0歳の頃より南房総はもとより全国各地へ連れ回されてきた小2男子は、強かに行く先々の海や山を楽しんでいた(ようである)。
NPO法人南房総リパブリックメンバー。南房総市在住、東京の郊外育ち。小中高大と公立の学校に通う。山好きな親の影響で自然に興味を持ち、都内の農学部に進学、博士号も取得。大学で出会った夫の実家である南房総市に13年前移住。大学の研究員、農業手伝い、観光PR業を経て、現在は南房総市役所勤務。夫(農業・医療秘書・個人塾経営)、小5女子、小1男子と畑、里山、海を楽しみながら古民家で暮らす。